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中小企業の管理職の特徴
中小企業の管理職は大企業と比べ大きく異なります。管理職でありながらプレーヤーとしての役割も期待されます
競い合って昇進する場合は少なく、年功に従う、成績優秀者を昇進させる、という場合がほとんどです。時には他に適任者がいないから、という理由もあるくらいです
社内には、モデルとなる管理職は少なく、マネジメント力を高めるのは、個人の自助努力に委ねられています
管理職が成長し、能力を高めるためには、上司からのフィードバックが欠かせませんが、中小企業では管理職がフィードバックを受ける機会はほとんどありません
こうしたことから、管理職がプレーヤーとなってしまい、組織としての力が発揮できず、責任だけを負わされる状態に陥っています
360度評価・多面評価は、管理職にフィードバックを与え、自発的な成長を促します
管理職も一つの仕事
360度評価によるフィードバックを受け、研修を受けても、残念ながら管理職として不適格な人もいます。管理職を一つの仕事として考えると、管理職に向く人、向かない人がいて当然です
この点を勘違いして、年齢を重ね、経験を積むことだけが管理職になる条件になり、本人にとっても、企業にとっても不幸な結果となっています
管理職に不向きな人には、専門知識を活かしたスペシャリストとして活躍できる場を早い段階から用意しておきます
あるいは生涯、現場の第一線でプレーヤーとして働く、「専任職」 として処遇する道を整えることも必要でしょう
そして、管理職に向かない人、管理職に昇進したくない人は、専門職への転出や専任職への覚悟を促します
次の管理職の予定者には、昇進・昇格前に360度評価・多面評価を行い、管理職としての適性を判断しておくとよいでしょう
反対者への対処法
360度評価・多面評価には反対する人たちがいます。それは対象となる管理職本人です。特に部下から評価を受ける点が、自分に自信がある人は不満に思い、自信のない人は恐れとなります
これは多面評価を 『部下による上司の人事考課』 と誤解していることから生じます
多面評価は360 Degree Feedback と言われるようにあくまで部下による観察のフィードバックです。上司を人事考課することではありません
当事務所の多面評価の質問項目も上司の日頃の発言、行動の観察の結果を問うものです
つまり多面評価は処遇(給料、ポスト、序列など)に利用するのではなく、マネジメントを修正して、パフォーマンス向上に活用するものです
多面評価の実施前にはこのことを社内に理解させておくことが必要でしょう
多面評価の反対を避ける方法は以下の通りです
- 結果を処遇に使わないことを約束する
- 経営者が理解を示し、実施に賛同する
- 社内で影響力を持つ管理職の同意を取り付ける
- 強制ではなく希望者だけに実施する
- 最初は上級管理職から始め、徐々に対象を広げていく
また先送りですか
大企業のように管理監督層が厚い組織では、下級管理職は上級管理職を参考にして、自らのマネジメントの向上を図ることができます。上級職からの指導やアドバイス、フィードバックも期待できるでしょう
しかし、中小企業ではそうはいきません。360度評価により自らのマネジメントスタイルを理解することが、管理職の能力向上の出発点です
優れた管理職が次の優れた管理職を育てていく、この好循環を作り上げるには、長い時間がかかります。いまこの問題に取り組まなくても、明日から困る、ということはないでしょう
しかし、管理職に限らず人材の問題解決に即効薬はありません。 今すぐ取り組んでも、効果が出るのは数年先です
人事施策にはさまざまな考えがあり、管理職のマネジメント力の向上にあたり、360度評価・多面評価が唯一絶対の答えとは限りません
避けるべきは、漫然と迷って、「時期尚早」 を理由に課題への取り組みを先送りし、結局、何のアクションも起こさないことです
冒頭に触れた自社と同じ規模で、同じような製品・サービスを提供しながらもシェアトップの会社、
低価格で受注・販売しながら高収益の会社、
いずれも個人の力を組織の力につなげています
それを可能にする重要な役割を担っているのが管理職です
360度評価を活用されて、管理職をプレーヤーだけの存在から、組織の力を発揮させる役割へと発展させてみてはいかかでしょう
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