水面下の隠れている部分が、その人の思考、行動、意欲等の土台を形成し、私たちに多様な個性をもたらしています。それが結果として人事考課にも影響を与えています
人材アセスメントは、人に備わっている本質的要因を通じて、人物像を客観的に描き出します
社員の力を活かせない原因
終身雇用制度や家族主義的経営のもとでは、濃密な人間関係があり、経営者と労働者、上司と部下、先輩と後輩の間に相互理解がありました
しかし現在は雇用関係はドライな契約となり、人間関係の希薄化が進み、若い世代を中心にコミュニケーションや自己表現がうまく出来ない人が増えています
こうした環境では、経営者や管理職が社員一人ひとりの個性や能力をつかみ、経営に活かすことは難しくなりつつあります
そんな時、社員特性分析は力を発揮します。社員の特徴を多面的にとらえることで、人材の有効活用とその育成、組織の活性化が図れます
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具体的な使い方
社員特性分析は次のように使うことで社員の生産性を高め、人材を育成することができます。これらは、いわゆる「人使いが上手い」 と称される経営者や管理職が自らの経験やカンに頼って行っているものです
- 社員や部下の強み・優れた点を活かすように職務、役割、目標、権限、仕事の進め方を見直すことができます
例えば、「自主性」 が高い社員には過度な干渉は控え、目標だけを示して後は自由にやらせてみます
「自己信頼性」 が低い社員には、意識的に話しかけ、いつでも支援できる用意があることを伝えておきます
- 社員や部下の弱みや苦手とする点がわかりますので、それを改善するための努力目標を課したり、負荷を考慮した上での挑戦を促すことができます
また、本人に必要な教育・研修やOJTを実施することができます。これらにより効果的に人材を育成することができます
- モチベーションを向上させる要因がわかりますので、その人に適した方法で意欲・やる気を高めることができます
例えば、「求知欲求」 が高い社員は新奇なことや、新しい環境に興味や関心があります。これまでと違う仕事の進め方を考えさせることでモチベーションを高めることができます
- 今まで気づかなかった社員、部下の特徴が明らかになることで、なぜこうした特徴に気づかなかったのかを考えるきっかけになります
このことが管理職の日々の観察姿勢に変化をもたらし、人事考課の精度を高めます
- 管理職によって部下を使いこなす力、育成する力には差があります。この差を縮め、全社的にマネジメントの向上が図れます
- 社員のやる気の要因を知ることで、目標設定や目標達成プロセスにおける上司の関わり方がわかり、目標管理制度を効果的に運用することができます
高めの目標に奮起する社員と逆に萎縮してしまう人がいます。これを見極めた上で、目標の設定にあたることができます
- 現在の人事考課の考課項目について、何が重要で、何が不要なのかわかります
- 成績優秀者の特性を集計することで、彼らに共通する能力や意欲の特徴を知ることができます
逆に途中で退職する者の特性を分析すれば、離職傾向の高い社員の傾向がわかり、早目に対処することができます
そして、これらの特性は採用の際の自社の基準づくりに利用することもできます。特に中途採用では効果的です
- 自己申告書と一緒に活用することで、ジョブローテーション、人事異動、配置転換の際の判断材料となります
このように、「社員特性分析」 を行うことで社員の能力を活かせる方法、意欲を高める手法がわかり、人材育成を効果的に進めることができます
そして、従業員満足度の向上が図られ、退職者が減少することで、全社的に仕事の生産性が高まります
「社員特性分析」 の活用方法については、詳しく説明した 「解説書」 をご用意していますので、「こうした診断を実施したことがない・・・」 という会社でも、安心してご利用いただけます
当事務所も無料でアフターフォローを行っていますので、ここがわからない、これはどう活用したらいいか、といった時はご遠慮なくご相談いただけます
フィードバックにも対応
社員の成長・能力開発のためには、人事考課のフィードバックが欠かせません。ところが多くの企業でこのフィードバックが行われていません
社員特性分析ではフィードバックのための 自己分析シート が提供されます
自己分析シートでは、「性格・パーソナリティ」、「組織における能力」、「意欲・やる気」 で明らかになった数値をもとに、仕事における対応力を4つの方向から見つめます
その4つとは
- 積極的な姿勢で取り組む傾向はどうか
- 自力で成し遂げる傾向はどうか
- 最後までやろうとする傾向はどうか
- 強い意志で前進する傾向はどうか
この4つです
さらに、行動予測と自己評価の比較を「やる気の表出」「管理・対人能力」「思考能力の発揮」という3つの面から行い、アドバイスをします
社員一人ひとりが自らの個性、強み、弱みに気づくことで、仕事に立ち向かう姿勢、態度、意識の変化を促します。そして、それが自己啓発にもつながります
実は、自分の性格・パーソナリティを、自分自身で客観的に把握できている人はあまりいません
- 職務遂行の際、自らの特徴をどう活かすべきなのか
- 弱点を克服するためにはどうすべきなのか
- 自ら興味をもって取り組めるようにするには、仕事をどのように組み立てるべきか
- これらを第三者の視点を通じても、理解できているか
こうしたことによって、その人の成長の度合は大きく異なります
そのためには、自分の持ち味は何か、自分の強みがどこにあるのか、今後強化すべき分野はどこなのか、それらを踏まえて現在の職務にどういう立場で臨むべきなのか、自己分析シートは、これらをわかりやすく示してくれます
一方、上司や管理職も、部下の自己分析シートに目を通すことで、どんなOJTが適しているのか、どんな職務に就かせ、どんな経験を積ませるべきか、どんなキャリアパスを歩ませるべきか、どんな能力・スキルを身につけさせるべきか、などが見えてきます
自己分析シートをもとに上司と部下がフィードバック面談を行えば、より充実した内容にすることができます
実はこの作業は、人材育成に長けている会社が長年、試行錯誤を繰り返し、経験でつかんでいる一種のノウハウです。それは言葉では表現できず、マニュアルにまとめることもできません
自己分析シートは人材育成のための具体的な方針となります。他社が長年かけて積み重ねてきたノウハウに短期間に迫ることができます

自己分析シートの活用で自らを知る
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反対や不安を取り除く
人事担当者が社員特性分析のような人材アセスメントを実施しようとすると、一部の管理職が反対することがあります
人材アセスメントは管理職の評価能力、マネジメントのあり方に疑問を生じさせるからです
社員や部下の能力を活かせない、特徴がわからないのは、管理職個人に原因があるのではないことを理解してもらい、管理職の評価や処遇に影響を与えないことを約束します
現在の企業のおかれた環境や職務遂行の実態が、かつてのように人材を見極めることを困難にしているのです
また、社員特性分析の実施の前には、社員に対してなぜこれを行うのか、その目的や意図を説明しておきます
『給料やポストを変えたり、序列をつけたり、人事異動をすることが目的ではありません』
『会社は人材の重要性を理解しており、みなさんの可能性を把握して、それを最大限活かすため、そしてより一層成長してもらうため、この診断を実施します』
という趣旨の説明を行いましょう
それがないと、社員の間では不安が生じ、疑心暗鬼になります。説明がないまま実施すれば、本来の目的とはまったく逆の成果しか得られません
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